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塾長きまぐれ日記

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塾長きまぐれ日記

ひと区切り

 夜遅く、息子からメールがあった。ひと区切りということで、これまでありがとう。みたいな。
 ひと区切り。学生から社会人へ。自立への第一歩。

 小さい頃、仕事にかまけてあまり遊んでやれなかった。
 高校受験には失敗したが、表面的には、動じなかった。
 教員になることには、父親として反対したが、本人の意志は変わらなかったので、あとは見守ることにした。

 親の仕事とは、環境を整えることと見守ることである。救いを求めて来たら、初めて、助けてやればよい。
 子どもをコントロールしたい。自分の果たせなかった夢を託したい。子どもが失敗する前に、回り込んで、杖をそえたい。そのような親の「愛情」をまぶした支配欲は、おそらく有害である。

 息子とは、特に仲がいいわけでもなく、濃いわけでもなかったが、それでも「ひと区切り」には、春の感傷を伴った。