Menu

塾長きまぐれ日記

Home

塾長きまぐれ日記

総選挙の結果

 衆議院総選挙は、事前予想のとおり、自民党の圧勝に終わった。安倍首相は、アベノミクスが信認されたと言っている。そうだろうか。
 自民党は、比例代表180議席のうち68議席を占めた。わずか37.8%に過ぎない。投票率は52%くらいらしいので、ざっと50%のうちの40%が自民党に投票したとすると、積極的にアベノミクスを支持したのは、有権者のわずか20%にすぎないことになる。調子にのって暴走しないでもらいたいと願う。

 比例代表では、民主党35議席(議席率19.4%)、維新の党30議席(16.7%)、公明党26議席(14.4%)、共産党20議席(11.1%)、社民党1議席(0.6%)となった。これが、国民の支持をより正確に反映していると思う。
 民主党は、与党時代の失政のイメージがまだ払拭されていなかったのだろう。
 維新の党は、第三極としての存在感をかろうじて維持した。
 共産党は、議席を2倍以上に伸ばしたのが注目される。反アベノミクスの有権者の一定の受け皿になったものと思われる。

 あと1年か、2年もすれば、アベノミクスが成功だったのか、失敗だったのか、はっきりするだろう。「成功」と評価されるときでも、その恩恵は全体には行き渡らず、格差は拡大しているだろう。円安によって輸入価格が上昇し、国内物価も上昇し、さらに消費税が上乗せされ、その上昇分に見合う収入の上昇がない人たち(特に、働く人の3分の1を占める非正規雇用の人たちや国民年金だけの年金生活者など)の不満は増大しているだろう。
 「失敗」を想像すると、悲惨だ。20%の有権者が支持した結果を我慢するしかない。